悩みをなくすことはできませんが、不必要な苦しみを減らすことは可能です。
人生には苦しみはつきもので、それを完全に無くすことはできません。 生きている限り、病気、老い、死、愛する人との別れなど、避けることのできない苦しみは必ず訪れます。 これらの苦しみは人生にあらかじめ組み込まれており、私たちがどんなに努力しても完全に排除することはできないのです。
しかし、多くの人の苦しみは、これらの避けられない苦痛そのものよりも、苦痛に対する私たちの反応から生まれる「苦悩」によるものであるとされています。 私たちは、これらの苦痛に対して、
● 避けようとしたり、
● 否定しようとしたり、
● コントロールしようとしたり
することで、かえって苦しみを増大させているのです。
科学的な手法を用いることで、この苦悩を減らし、より穏やかな人生を送ることが可能になります。 具体的には、「実体」と「妄想」を区別することが重要です。
● 実体: 他人からも観察可能なもの、出来事。本来的に意味はない。
● 妄想: 他人から観察不可能なもの。脳内で発生する思考、感情、身体感覚など。
私たちは、妄想である思考や感情に囚われ、それらを実体であるかのように錯覚することで苦悩を生み出します。
例えば、
● 「不安」を感じること
● 「自信」や「やる気」がないと感じること
● 「嫌な人」だと感じる人がいること
● 怒りや悲しみなどの感情
● 過去の出来事に対する後悔
● 未来に対する不安
これらは全て、私たちの脳内で作り出された妄想であり、実体ではありません。
ニューヒューマンと呼ばれる人たちは、思考や感情が脳内で作り出された妄想であることを理解し、それらに支配されずに生きることを目指しています。 科学的な手法を用いて苦悩から解放され、人生における真の目的を見出すことを目指しています。
ニューヒューマンになるための具体的な方法としては、以下の様なものがあります。
● デ・フュージョン: 妄想と距離を置き、それが妄想であることに気づく
● アクセプタンス: 妄想を完全に受け入れる
● マインドフルネス: 「今、ここ」に意識を集中し、思考や感情をありのままに観察する
● ライフ・バリュー (人生の価値・生きる目的) の発見:
これらの手法を身につけることで、思考や感情に振り回されることなく、より自由で穏やかな人生を送ることができるようになるとされています。