私たちが普段見ているものや空間は、本当にそのままの形で存在しているのでしょうか?実は、それらは固定されたものではなく、常に変化し続けているのです。現代の科学では、この世界の本質が流動的であることが明らかになっています。
物質とは何か—実はエネルギーのかたまり
量子力学では、「真空」と思われる空間でも、目に見えないエネルギーの小さなゆらぎが起こっていることが分かっています。そこでは、粒子と反粒子が生まれては消えてを繰り返しています。このことから、何もないと思っていた空間にも実はエネルギーが満ちていることが分かります。
また、素粒子(物質をつくる最も小さな単位)は、観測されるまでその状態が確定しないという性質を持っています。つまり、私たちが目にしている「もの」も、本当は固定されたものではなく、変化し続ける現象の一部なのです。
空間と時間—決まったものではない
アインシュタインの一般相対性理論によると、空間や時間も変化することが分かっています。例えば、重力が強い場所では時間の流れが遅くなります。このことから、時間や空間が私たちにとって普遍的なものではなく、環境によって変化することが分かります。
つまり、私たちが当たり前のように考えている「時間」や「空間」も、実は固定されたものではなく、流動的に変化するものなのです。
「私」という感覚も変化する
私たちは「自分」という感覚を持っていますが、それも固定されたものではありません。脳が過去の記憶や現在の経験を組み合わせることで、「私」という感覚を作り出しているのです。科学的な研究によると、この「私」という感覚は常に変化しており、昨日の自分と今日の自分は違うものなのです。
例えば、あなたが小学生だった頃の考え方と、今の考え方を比べてみてください。ずいぶん変わったと思いませんか?それは、「自分」が固定されたものではなく、常に変わり続けるからです。
「私」とはとらえどころがないのです。
変化を受け入れることの大切さ
このような考え方を持つことで、私たちは日々の生活の中でも柔軟に対応できるようになります。たとえば、失敗しても「これは一時的なことだ」と考えれば、次に進むためのヒントを得ることができます。
また、「自分はこういう人間だから」と決めつけるのではなく、変化し続ける存在として考えることで、新しい可能性を広げることができます。
この世界は、固定されたものではなく、常に変わり続ける関係の中にあります。だからこそ、私たちもまた、自分自身を変化し続ける存在としてとらえ、自由で柔軟な生き方をしていくことが大切なのです。