不安と苦悩から解放されるヒント

人生には、避けられない苦痛が存在します。たとえば、病気、老い、死、愛する人との別れなどです。これらは生きる上で必ず直面するものであり、完全に取り除くことはできません。しかし、私たちが感じる苦悩は、この苦痛そのものではなく、苦痛に対する「思考」や「感情」から生まれる二次的なものです。たとえば、失敗をしたときの「自分はダメだ」といった思いや感情こそが、苦悩の原因となっています。

私たちは、この苦悩を妄想と実体の区別がつかないことから作り出しています。実体とは現実に存在する物事であり、妄想は思考や感情といった脳内の反応です。しかし多くの場合、私たちは妄想を実体と勘違いし、不要な苦悩を抱えてしまいます。自分に湧き上がる思考や感情が絶対の事実であるかのように信じ込み、その結果として、他者との比較や自己否定が続きます。

実体と妄想を見極める力

こうした苦悩から抜け出すためには、まず「実体と妄想を見極める力」を養うことが必要です。たとえば、不安や恐怖が生じたときに、「これは本当に現実に起きていることか、それとも私の脳が作り出した一時的な反応か?」と自分に問いかけてみるのです。この問いかけを通じて、不安や恐怖が単なる妄想であると理解できれば、それに振り回されることなく行動できるようになります。

反応しない

さらに大切なのは、妄想を妄想と認識したら、それに反応しないことです。思考や感情は雲のように浮かび、やがて消えていくものです。それらをいちいち真剣に受け止めると、余計なストレスを生み出す原因となります。私たちに必要なのは、妄想が消えるまで「ただ存在させておく」こと。これによって、心が解放され、本来の自分らしい行動が取りやすくなります。

ニューヒューマン

こうした考え方を実践する人を「ニューヒューマン」と呼びます。ニューヒューマンは、思考や感情が行動を支配しないことを理解し、妄想に囚われることなく行動を選べる人です。たとえば、ニューヒューマンは、やる気がなくても価値ある行動を選ぶことができます。たとえ「自分はダメだ」といった感情が湧いても、その感情に囚われず、自らのライフ・バリュー(生きる目的)に基づいた行動を選びます。

ニューヒューマンとして生きることには、以下のような利点があります:

不安や恐怖からの解放:感情が妄想であると認識できれば、不安や恐怖に支配されず、自分を保つ力がつきます。
人間関係の改善:自己中心的な視点を捨て、他者とのつながりを大切にすることで、共感力が高まり、人間関係が豊かになります。
目標達成への集中:従来の思考のクセにとらわれず、自分の価値観に沿って行動することで、より確実に目標を達成できます。
人生の目的の発見:ニューヒューマンは、人生における「生きる目的」を発見し、それに基づいた充実感のある生活を送ることができます。


私たちが提案する「ニューヒューマン」への道は、単なる自己啓発ではなく、日常の苦悩から解放され、心の自由を得るための実践的な方法です。思考や感情に縛られず、ライフ・バリューに基づいて生きることが、より充実した人生を送るための鍵となります。

もし、日々の不安やストレスから解放されたいと願うのであれば、一度ニューヒューマンとしての生き方を学び、実践してみてはいかがでしょうか。

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