たまには頭の体操をしましょうか。
ここにある図を見てください。
ここに4枚のカードがあります。
片面には数字が、片面にはアルファベットが書いてあります。
こんなルールがあります。
『もし、カードの片面にアルファベットの母音が書いてあれば、その裏面の数字は偶数である』
このルールが成立しているかどうか、調べるためには最小限度のカードをめくればいいでしょうか。
さあ、考えてください。
たぶん「A」だけか、「A」と「4」を選んだでしょう。
これは「確証バイアス」の実験です。
バイアスとは、偏り、という意味です。
そして、確証バイアスとは、簡単に言うと、最初に思った先入観を裏付けるための証拠を重んじ、否定する情報を軽く見る、というものです。
つまり、自分が推測する証拠を肯定するものばかりを集め、否定する証拠は無視するのです。
さて、考えましょう。
まず「A」のカードは必ずめくらないといけません。
もし、「A」のカードの裏が偶数であれば、ルールは成り立っています。
そして、もう一つのカードは「5」なのです。
よく考えてください。
「母音の裏は偶数である」と書かれていますが、偶数の裏は必ず母音であるということではないのです。
「偶数の裏は、母音でも子音でもいい」ことに気がついてください。
「5」の裏が母音であれば、ルールは成り立たないことになります。(反証例)
したがって、「A」と「5」のカードをめくる必要があるのです。
文章上にある「母音であれば偶数である」ということにだけ目がいって、反証例を検討しない傾向が私たちにはあるのです。
たとえば、
「この健康食品を摂れば、こんなに体が良くなった」
「気のパワーを当てるとこんなに回復した」
といくら肯定する材料を集めても、それが正しいという証明ではないのです。
「健康食品を摂らなくても、体が回復した」
「健康食品を摂っても、体が回復しなかった」
という事実も集めなければならないのです。
思い込みがどれほど事実をゆがめているか、少しでもこの実験で分かればうれしいものです。
