友人の中にひどい車酔いの人がいます。
子供の頃は酔ったりはしなかったのですが、成人になってから友人たちとバス旅行をしたときに一度車酔いをして嘔吐しました。
たまたま、その時に体調が悪かっただけだと思い、気にもせず夜行バスに乗って遠方にひとりで行きました。
その時、また気分が悪くなったのです。
それからというもの、バスには乗れなくなりました。
病院で診察を受けても、原因は分からずじまい。
心因性、と言われてしまったようです。
今は、バスだけではなく、車や電車すらも乗ることが怖く、行動範囲や交友関係は著しく制限されてしまっています。
あれほど明るく旅行が好きな人であったのですが、最近は家の中で時間をつぶすことが多いようです。
しかも、最近はショッピングセンターなど人が多いところにも「人酔い」をすると言って出なくなりました。
この友人に何が起こったのでしょうか?
最初、たまたま何かの拍子にバスに乗っていて気分が悪くなり、嘔吐してしまいました。
そして、ひどくばつが悪く、恥ずかしい思いをした上、友人に迷惑をかけたという思いがありました。
次にバスに乗ったときは、乗る前から、
今回は大丈夫だろう。
ああ・・・大丈夫だ、どこも気分が悪くないし・・・
でも、待てよ。
もし気分が悪くなったら、今回は私ひとりだけだし、周りは知らない人ばかり。
しかも、夜行バスだから、カーテンまでされて、静かな空間。
酔ったらどうしよう・・・。いや、大丈夫だ・・・。でも・・・
こんなことが頭の中でぐるぐる回ってしまっていたのです。
その上、ふだんなら気にしないのに、身体の異常や気分の悪さはどこかにないかと必死で探し始めたのです。
そして、少しでも悪いところを見つけると、
ほら、見つかった!
酔ってしまったらどうしよう・・
まだ起きてもいないことを頭の中で何度も何度も考え、自分が酔って周りに迷惑をかけ、恥ずかしい思いをしている姿をありありと思い浮かべているのです。
まだ、その友人の前にあるバス停にはバスが来ていないというのに。
そこで、そんなことは考えないようにしよう、と思考をコントロールし始めたのです。
もちろん、「考えないようにしよう」という思考のコントロールはできませんから、
バスに乗ったとたん、逆にそのことばかり考えるようになりました。
気そらしをするために本を読もうとしても、酔ってしまうかもしれない・・・
音楽を聴こうとしても、目を閉じると、酔ってしまうかもしれない・・・
周りは知らない人ばかり・・・
ますます孤独感と無力感が強くなり、ついに酔ってしまったのです。
不安や恐怖は拡大します。
バスによく似たもの、車や電車、そして、人が多いようなところ(人前で恥をかいたらどうしよう)にも拡大します。
このように、今ここにない状態をありありとイメージし、異常を非常に敏感な感度で探し始め、何かあるとそれを酔いの兆候と結びつけ、思考をコントロールしようともがき、ついには、酔ってしまう、ということを繰り返してしまうのです。
酔いの原因はどこにあるのでしょう?
そう、友人の思考との関わりなのです。
苦悩に陥ると人は、思考や感情をコントロールしようとします。
一時的にはホッとしますが、それが長期的には意味がないどころか、コントロールそのものが症状を維持する中心部分になることさえあります。
これは私の過去の日記にも書いています。
耐えきれなくなると、人はついには、逃避するのです。
この場合、逃避とはバス、車、電車に乗らない、人混みが多いところにいかない・・・というものです。
そうすると、その友人の行動、交友範囲は非常に狭くなります。
もっと恐ろしいことがあるのです。
それは、バスに乗らなくても、それをありありと思うだけでも気分が悪くなるのです。
思考や感情をコントロールしたところで、そんなものはできっこないし、耐えられなくなって逃避したところで、事態は悪化するばかりです。
どうしたらいいのか・・・
それは、「完全受容」(アクセプタンス)することなのです。
一切の防御なく、条件をつけることなく、言い訳や評価をただ、思考の囁きと受け流しながら、苦悩を味わい尽くす、それしか方法はないのです。
この世に魔法は存在しません。
しかし、魔法に代わる方法がアクセプタンスです。
ただし、いきなりこんなことをしても意味がありません。
順を追ってステップアップしてゆく方法があります。
もし、パニックや不安、恐怖、劣等感などさまざまな思考や感情に苦しめられ、人生や生活が硬直化しているならば、是非ともアクセプタンスという方法があることを意識してください。
V.d.s.は、これらの苦悩をすり抜ける方法を実際にエクササイズを使って教えてゆきます。
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【人生の自由を取り戻す V.d.s.】
症状別にトリートメントを行うヒーリングもはじめました。
催眠や心理療法との融合も考えています。
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